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「きつ音」はいけないこと?

 

「きつ音」はいけないこと?

みなさんの中には、きつ音で話すことが、いけないことや、だめなことと思っている人がいるかもしれません。しかし、きつ音で話すことは、いけなことや、だめなことではありません。 

 

 どうして?

きつ音になりたくてなっている人はいません。また、きつ音のある人はわざときつ音の話し方をしているわけでもありません。本当は、きつ音で話したくないのに、体が言うことをきいてくれなくて、勝手にきつ音の話し方になってしまうのです。自分ではどうすることもできないのです。
 
なりたくてなっているわけでない、自分でどうすることもできないことを「いけないこと、だめなこと」と言われても困ってしまいます。だから、きつ音は「いけないこと、だめなこと」ではなく、「あってもよいこと、だめではないこと」なのです。
 

きつ音があっても、頑張って話さなくてはいけない?

きつ音があっても、頑張って話そうとすることは素晴らしいことです。なぜなら、きつ音があっても話すには、「不安な気持ちを打ち勝つ強い力」、「苦手なことにチャレンジするファイト」が必要だからです。
 
しかし、だからといって、きつ音のために、話せないことがあること、話すことから逃げてしまうことがあることは、決して悪いことではありません。なぜなら、
 

  • きつ音の不安は、とても大きいもので、打ち勝つには大きなエネルギーが必要ですが、いつも、そのようなエネルギーを持ち続けることは難しい
  • きつ音の人だけが頑張るのではなく、きつ音の困難が少なくなるように、周りの人も考える必要がある

 
からです。
 

きつ音のことをからかうことは、失礼で、許されないことです

きつ音のある人の中には、きつ音のことをからかわれた時に、「どもる自分が悪いんだ」、「きちんとしゃべれるようにならないといけないんだ」と、きつ音がある自分が悪いと思ってしまう人がいます。しかし、私は、きつ音のことをからかわれた時に、悪いのは、きつ音のことをからかう人の方だと思います。なぜなら、
 

  • 他の人の気にしていることや、苦手なことをからかうことは、してはいけないことである
  • きつ音の苦しさやしんどさを知っていれば、からかうことは出来ないはず

 
だからです。